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こんにちは!
今回のブログはこけし館の研修生がお送りします。
蔵王町ではこけし工人の後継者育成事業を行なっており、現在は二期生である3人の研修生が日々こけしの技術を学んでいます。
こけし制作の手順は①カンナ作り、②削り、③描彩に大別されます。
こけしを削るカンナは鋼の棒を昔ながらのふいごで熱し、鍛冶屋さんのように槌で打って形作り、焼き入れを施してそれぞれが自分に合ったカンナを手作りします。
一年目はこのカンナ作りから始まり、様々な削り方や形を覚えました。
二年目に入り、現在やっとこけしの描彩を学び始めました。
遠刈田の伝統的なこけしの描彩は、墨と、赤・緑の染料を用います。
そのほか絵柄によって黄や紫の染料を使ったり、顔料や最近では藍を使ったこけしもあります。
多くの工人さんは描彩を畳の上で行ないます、研修室にも畳を2基入れて、染料の使い方や筆の運び方を勉強しています。
こけしはお顔の表情が命、お顔を描くときだけは一人になる、息を止めて描くなど、工人さんたちの話を伺うと真剣さが伝わります。
普段は3台のろくろの音が轟々と響く研修室ですが、描彩が始まってからはしーんと静まり返り、鳥の声だけが流れる時間が過ぎています。
こけし館の駐車場の隅に研修所の小さな建物があります。
こけし館にお越しの際、よろしければ覗いてみて下さいね。